B-MEN 設備管理(ビルメン)

未経験で設備管理(ビルメンテナンス)屋に転職したブログ

【ビルメン 電験】電験(電気主任技術者試験)の勉強方法と系列での評価について

電験(試験による電気主任技術者の取得)の勉強方法や系列会社内での評価がどうなっているのか、入社して分かったことを書いています。

電気主任技術者について

そもそも電気主任技術者って?

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電気主任技術者という国家資格を持っていることで、次の仕事の責任者となることができます。

  • ビル、工場、病院、ホテル等の受変電設備の保安監督

ここで言う受変電設備は割と大きな建物には設置されています。

普段は見ることができないことも多いので、一般の人の親しみが薄いのは、ビルメンとして悲しい。。。

 

電気主任技術者のフィールド

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例えば、数千~数万ボルト受電のデパートの受変電設備のような施設の管理となります。

受変電設備は取り扱う電圧が高いため、事故による影響が大きくなります。

そのため電気主任を施設で選任して適切な管理が必要となります。

選任される、電気主任には三種類あり、次のようになっています。

 

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皆さんが普段使用する施設も受電設備があり、電気主任技術者が仕切って適切に管理されています。

ただ、電気主任技術者は完全に黒子ですので、普段会うことも聞いたことも無いと思います。

知り合いに電気主任技術者が居たら褒めてやってください!

むしろ褒められたい。(*ノωノ)

 

 

系列での電気主任資格の評価

色々な国家資格がありますが、比較的責任が重い役割を担うため社会的な評価が低くはありません。

むしろ、責任の重さに比べて評価はそれほど高くはないと思います(医師や弁護士、検察官等が突き抜けて高いイメージです)。

 

ここで、私のようなビルメンが所属する系列の設備管理会社の中ではどのような評価になるかについてです。

 

結論から言いますと、電気主任技術者資格の評価は ”高い” です。

理由は以下です。

  • 試験による取得が難しい(電気科卒で認定試験の場合はそうでもない)
  • 資格保有者数が少ない(数千人の社員のうち、15%程度)
  • お客様先常駐の場合、高単価になる

 

電気主任技術者の第三種試験(電験三種)は年一回の試験です。

合格率は近年8~9%程度、10%を切っています。

 

そのため、社内での評価は必然的に高くなります。

私が所属する系列会社では以下の扱いです。

  • 資格手当が高い(値段はナイショ)
  • 課長や所長クラス以上の昇格条件の一つ

 もし、設備管理会社への転職を考えている場合、この資格を持っていることでかなり有利になります。

難しいですがチャレンジする価値は十分にあります。

 

 

科目合格状況

以下、第三種の電気主任技術者資格試験についてのお話です。

電気主任技術者資格試験は4つの科目があり、それぞれに科目合格が認められています(有効期限は合格後2年)。

科目にもよりますが、概ね10~20%の合格率です。

科目合格を積み重ねて4科目合格というパターンが多いです。

 

かく言う私も現在、電験三種に合格するべく勉強しています。

私の科目合格の状況は次のようになっています。

理論 H30年合格(70点)

電力 未受験

機械 R1年合格(80点)

法規 未受験

あと2つです。 

理論と機械を単年ずつ勉強し合格してきました(各年、試験前4~5ヶ月程度)。

R2年に電力・法規を取得すれば4科目合格となりますが、一つでも落とした場合、理論が復活します。

電験を毎年受けるも全科目受からない、所謂、電験スパイラーの誕生です(ヒェッ)。

 

今現在勉強していますが、正直、ブログを書いている場合じゃないのでは?と思いながらこの文章を打っています。

 

気分転換ですよ気分転換!(気を紛らわせつつ)

 

 

 

電験三種の勉強方法

私なりの勉強方法をお伝えします。

因みに、私の勉強開始時の学力は、E = R・I のオームの法則しかわからない程度です。

 

モチベーションに関して

基本、勉強するモチベーションは年中続かない(と考えてください)。

モチベーションを維持する良い方法は、自分にプレッシャーをかけることです。

プレッシャーのかけ方は人それぞれでしょう。

私の場合は次のようにしています。

  • 上司や知人に、取得に向けて勉強していることを話す
  • 取得してからの未来と、取得しない未来を想像して比較する
  • 絶対取得して所得を上げると思い、生活にかかる固定費を増やす

取得できない自分を恥じるように行動すれば、モチベーションを維持できるのではないでしょうか。

 

勉強時間

一日に2時間を目標にしています。 

ただし、時間に縛られすぎず、切りが良いところや、一日の進み度合いの目標(例えば過去問1年分)で決めています。

これは、2時間目標だと、2時間を過ぎた場合に集中力が続かないためです。

電験では "最後までやりきる力" が必要なので、勉強時間もこのことを意識しています。

 

勉強する科目の順序

必ず、理論から始めてください。

理論はすべての科目の基礎です。

理論を押さえることで、他科目の理解度や進め方が変わってきます。

 

その次は機械か電力です。

個人的には時間がかかり難しい機械をおすすめします。

機械と電力は互いに重複する分野があるので、可能であれば、1年以内にどちらも学習したほうが良いです。

 

最後は法規です。

法規は意外に合格率が低いです。

それほど勉強せずに受ける人が多いからでしょう。

暗記科目と手を抜かずに、きっちり勉強するよう心がけましょう。

 

学習の進め方

ビルメン4点セットのような、過去問をやれば合格が見える、ということはありません

過去問をやるだけの、ちょいちょいっとした合格方法は諦めてください。

それができるのは、大学や高専で電気を専攻した人だけです。

 

学習の進め方は参考書を読み(2~3周)、 過去問演習(10~15年分)をやり、参考書と過去問の繰り返しになります。

 

参考書選び(理論)

最初は自分の学力に合った本を強くおすすめします。

私は最初、理論の参考書は、これだけ理論を選びました。

他には "完全マスター" や "みんなが欲しかった" シリーズ等あります。

立ち読みした際、この本が分かりやすかった(読みやすい、理解できた)ためです。

初学で電験という科目に慣れるには、できるだけ分かりやすく肉が付いてないほうが良いです。

ただし、この本と過去問だけでは不十分感はありますので、ある程度理解できたら他の参考書を一冊読み進めることもいいでしょう。

 

勢い込んで最初から完全マスターは止めておいたほうがいいです。。。

経験者は語れるのです orz

 

参考書選び(機械)

理論に続き、機械もこれだけシリーズを選びました。

機械は難しい科目であるため、こちらも骨組みを理解できる本にしました。

過去問と合わせて4周目あたりから 、理解度が一気に高まりました。

読み返すほどに分からなかったことが理解できました。

1周目はわからないまま終わるかもしれませんが、あきらめないことが重要でした。

こちらの完全マスターも一周読みましたが、過剰戦力と思い2周目は読みませんでした。

 

参考書選び(電力)

理論、機械ときて、ある程度電気に関することが分かってきたので、電力は完全マスター(電力)を選びました。

現在3周目ですが、この参考書を勉強していれば過去問が解けます。 

これは良書だと思います。

 

参考書選び(法規)

電力で自分的に好評だった完全マスター、法規も使ってみました。

 レビューでは分かりにくい等ありますが、私には合っているようです。

他に、レビュー評価が高い絵解き法規も候補に入っていますが、まだお世話になってません。

 

 

 

電験の勉強で一番大切なこと

電験に限らず、自己啓発系に言えることだと思いますが、

どんなに良い参考書を使っても、難しく、初見では理解できないことが多くあります。

必ず躓きます

そんな時、絶対に理解を諦めない、途中で歩みを止めないでください。

 

最初は躓きます。

ある程度は理解を試みても理解できない場合は次に行きましょう。

ただし、2周目も必ず戻ってきて読んでください。

参考書を何回も読み込むことで全体的な知識が増えて、理解できる瞬間がやってきます。

そうやって本質的な理解を深めていくことが、合格への一番の近道です。

電験三種の試験は同じ問題が出題されることは稀なため、応用問題に対応できるよう、理解を深めることが大切です。

 

電験セミナー

もし、時間的な余裕はないけど、金銭的な余裕があれば、電験取得のセミナーやプログラムに参加することをお勧めします。

TAC等々、企画は豊富なイメージです。

分からないことがその場で解決するというのは、時間の短縮になります。

周回回数も減るので短期的に取得したい人にはいいのではないでしょうか。