B-MEN 設備管理(ビルメン)

未経験で設備管理(ビルメンテナンス)屋に転職したブログ

【ビルメン】未経験の設備管理会社選び

設備管理業界に転職、未経験で入りビルメンとしてキャリアをスタートさせた頃のお話です。

同じ様な転職を考えている方の参考になれば。

実体験に基づいた底辺ビルメンとして至極真当な内容となっております。

 

 未経験、設備管理会社の選び方の参考に(実体験)

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転職する際にはいくつか自分の中で基準があると思います。

私の場合、設備管理業界に未経験で転職する際、業界をまず調べました。

そうすると、以下の3つが大きくビルメン人生を左右するポイントとなりそうでした。

 

  • 系列系か、独立系か、(自社ビルは特殊なので除外)
  • 希望する給与
  • 正規か、非正規社員か

 

今思い返しても、この選択肢で選ぶ会社の候補がほとんど決まったようなものです。

それぞれの特徴を調べて、設備管理会社について整理してみました。

非正規というワードが入っていますが、未経験での転職でしたので仕方ないことかと思い半ば諦めていました。

 

日本は一度レールから外れたら転落人生なので仕方がないですね😓

新しい挑戦には痛みがつきものですが、痛めつけていくスタイルのニッポン。

(就業者を痛めつけるということは日本全体を痛めつけていることにいつ気づくのか)

 

系列系か独立系か、正規か非正規か

業界研究

ご存じの方には蛇足となりますが、ビルメンで言う系列とは、親会社の系列会社を意味します。

設備管理会社で有名な系列系の親会社としては、

 

  • 鉄道会社系(JR、私鉄等)
  • ゼネコン系(建設会社等)
  • デベロッパー系(不動産会社等)

 

これら有名企業を親会社として、その設備管理を請け負うことが多い会社が系列系です。

一方で独立系は言葉の通りで、設備管理に特化した会社を指すことが多いです。

 

調べて分かった系列系と独立系を比較した特徴を挙げます。

 

【系列系の特徴】

  • 仕事が忙しい
  • 福利厚生が普通(業界的には良い)
  • 変わり者率が低い
  • 基本給与は悪くない(地方除く)
  • ボーナスは普通(3~5ヶ月程度)
  • 資格手当が少ない
  • 社内規定が多く面倒
  • 親会社と同じ様に法令遵守
  • 入社ハードルが高め

 

一方で独立系は逆になります。

【独立系の特徴】

  • 仕事は楽(待機時間が多い)
  • 福利厚生は無きに等しい
  • 変わり者率が高め
  • 基本給与が激安
  • ボーナスは無きに等しい
  • 資格手当が多い(一つの資格で2~3万円つくことも)
  • 社内規定は合ってないようなもの
  • 法令なにそれおいしいの
  • 入社ハードルが低め

 

独立系に関してはちょっと極端かもしれません。

待遇が良い独立系ももちろんありますので、イメージとして捉えていただければ。

決して独立系を悪く言うつもりはないんです >_<

(許してください何でもry)

 

方針決定

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業界研究をすすめて、転職活動の方針を決めました。

 

  1. 最終的には系列に就職
  2. 一社目は修行として、ある程度厳しい条件は耐える
  3. 一社目で実務経験と資格を取得する
  4. 3年以内に転職条件を整えて転職

 

未経験業界への転職後は必ず条件が悪くなります

どこまで妥協できるか考え、探すポイントとして次のようにしました。

 

  • 非正規でもよい
  • 給与は額面20万弱でもよい
  • 経験が積める忙しい系の職場がよい
  • 人間関係のトラブルは避けたい
  • ある程度の資格勉強ができる時間がとれる

 

一社目は修行です。

待遇を求めることは止めたほうが良いです。

待遇ではなく、実務経験を求めるべきです。

これらの条件を考慮し、系列系の契約社員を中心に探すことにしました。

系列系では忙しくて勉強時間が取れないことが想定されました。

ただ、親会社同様にコンプライアンス遵守が期待できると思いましたので、過度な残業はないだろうとの考えでした。

 

会社の絞り込み

方針を決めてからは転職会社の絞り込みです。

絞り込みには色々な転職サイトを覗きました。

正直、学生時代の就職活動で知っていたような手順しか知らなかったので、WEBを中心にして探しました。

 

  • マイナビ転職
  • リクナビ転職
  • en転職
  • ビルメン転職ナビ
  • 企業のWEBページ(直応募)
  • (転職エージェント)

 

等。

転職エージェント系は経験者採用がメインかなと思ったため使いませんでした。

探し始めて気づきましたが、系列と言えども契約社員の応募条件は意外に高かったです。

実務経験が1年程度か、もしくは、設備管理系の資格が必要とか。

残念ながら、私は実務も資格も無い(危険物乙6のみ、ガソリンスタンドのアレ)ので、殆ど対象外。。。

応募対象外だとは分かっていても応募した企業もありますが、書類落ちですね。

 

応募の数と面接

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ある程度絞り込んだら、片っ端から応募・・・はしませんでした。

最終的には30社くらい応募したと思いますが、一度に2~3社つずつの応募です。

働きながらの転職活動でしたので、無理をしないようにしました。

 

無理をすれば一度に10社くらいこなせるのかもしれませんが、質が落ちます。

エントリーシートや職務経歴書、面接は数撃ってもあたりません。

個々の企業に合わせて修正し、ある程度の質を確保してから撃つべきなのです。

面接官は面接のプロです。

質の低さはすぐに見抜かれてメッキはすぐに剥がれます。

契約社員と言えども準備は周到に。

 

結局、3ヶ月程度の転職活動期間を過ごし、なんとか内定をいただき働き始めました。

転職活動から勤務開始まで丸4ヶ月かかっています。

転職活動は大変ですね。。。

未経験で応募ができる企業を探すことが一番辛かったです。

 

面接に関しては過去の記事をご参照ください。

buildingmaintenance.hatenablog.com

 

内定後の仕事全般

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系列系の契約社員としてビルメン生活がスタートしました。

入った現場の感想としては、

 

  • 変な人は少ない?(一人おかしい人がいました)
  • 個性が強い人が多い気がする
  • 現場では正社員が少なく、派遣や契約社員が多い
  • 正社員は仕事ができ、上位資格持ちが多い
  • 残業抑制圧力
  • 給料安っ _(:3」∠)_

 

商業施設に入ったため、それなりに忙しく、良い経験を積ませてもらいました。

勤務者も十数人いたため色々と教えてもらうことができました。

最初はわからないことを調べることで手一杯で、資格を勉強する時間が取れませんでした。

ただ、慣れてくれば資格勉強は十分にありました。

商業施設だったため、夜は仕事が少なく勉強しやすい環境だったことは幸いしました。

所長が帰宅した後はトラブルや深夜作業、業者対応の隙きを見て資格勉強をしていました。

現場ではTV番組が流れていますが集中していれば気にならなくなりました。

 

想定外だった点は、現場所長の裁量権が強いということです。

企業としてのコンプライアンス遵守意識はありますが、実際の現場では所長の独裁

残業や経費抑制のために、次のようなことが常態化していました。

 

  • 深夜作業の残業は付けさせない or 半分
  • 申し継ぎ後、明けで1時間程度仕事をさせて無給残業(日常的に)
  • 必要な部材を買ってくれないので自腹になることも
  • 所長が居る時間帯に資格勉強してはならない
  • 基本給は上げないように評価する(他の現場では上がる)

 

いろいろアウトです。

コンプライアンスとはなんだったのか。

 

この中でも一番辛かったことは、所長がいる時間は勉強ができないことです。

仕事が途切れて待機の時間が必ず発生します。

待機中に中央監視室に居ると所長から一喝が入ります。

やることを探してこいとのこと。

業務がわからない未経験の新入社員が自分で考えて動けるはずもありませんでした。

空いた時間で勉強したいのに、別のことを必死で探さなければならない。。。

人柄がいい先輩に最初にお世話になったことはありがたいことです。

 

ただ、入って1年位経つと、色々と改善点が分かってきたので報告書や手順書にまとめて報告するようになりました。

(後に賞をいただくことに繋がりました)

 

余談ですが、他の現場にヘルプで入って話した所長が神対応だったので、その現場に行きたくなったことは何度かあります。

現場は所長によって空気感が違いました。

転職活動で現場の所長面接があれば、自分に合う/合わないを判断できると思います。

合わなさそうであれば断るのも手です。契約/派遣社員ですし。

 

内定後の給与や待遇

正直、私は独身だったので契約社員で修行ができたと思っています。

家族がいる方は夫婦で二馬力で働いていなければかなり厳しいと思います。

世の中のご多分に漏れず、契約社員の給与が低すぎるからです。 

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  • 一ヶ月で22日勤務(年間休日110日程度)
  • 手取り15万円(残業が10時間程度)
  • 年間給与240万円

 

これが、従業員が数千人の企業に務める、一般的な契約社員の給与です。

どこの都道府県とは言いませんが、

基本給17.5万円を労働時間176時間で割ると、最低賃金割れです😥

その分、寸志ボーナスでぎりぎり帳尻を合わせられます。

日本、これじゃ韓国に一人あたりGDPを抜かれたのは必然ですね。

 

私は修行中だと思い、給与はある程度目を瞑りました。

結婚や贅沢なんてできるわけ無いですね。

親族の家に居候させてもらいましたが、超肩身が狭かったです。

超ハングリー環境でした。いい思い出です。

 

もし未経験、資格なしでビルメンに転職を考えている方は、この事実から逃れようはありません。

私は運良く、2年経たずに他社へ転職できました。

2社目に転職するまでの間は我慢の連続。

途中、3年間無事に終えたら正社員登用というお話を所長からいただきましたが、転職活動が上手くいったため、一年間待ちませんでした。

正社員になっても足元を見られて基本給が安くなるのは見えていたので。。。

 

余談ですが、契約や派遣社員が稼いだマージンは所長に充てられています。

ボーナスだけで、所長は年間三百万弱貰っているそうです。

 

多分、65歳で仕事を引退してからやるには丁度いい給与なんでしょう。

ただし、仕事としては65歳ができる仕事じゃないことも多々ありましたが。

仕事内容は現場によるので一概には言えませんが。

 

系列系でも契約社員であれば低賃金です。

残念ながら、独立系でも知人が同じ様な状況。

(系列系でも、某鉄道系企業のように超激務・薄給のようなところもありますが)

 

修行中に意識したこと

ぜひ、修行で入ったら次のことを意識してほしいと思います。

 

  • 空き時間は無駄にしない(資格勉強)
  • 電気、建築、衛生の図面が読めるようになり、全体を把握する
  • 手順書を読み込む
  • 人に流されて手を抜かない(仕事、勉強)
  • 専門業者の専門知識を引き出すように話しかける

 

今でもやっています。大事。

 

まとめ

  • 未経験・無資格の転職は一社目を修行と思い、非正規社員も覚悟
  • 非正規社員の給与は安い
  • 耐えながら実務経験と資格を揃える
  • 未経験ビルメンに転職は、年金もらいながらなら非正規社員がちょうどいい